たむきょーのフィンランド留学記🇫🇮(その後)

学生時代フィンランドへ留学していました。将来はフィンランドの大学院へ進学し、博士を取りたい。 フィンランド教育×教員の多忙問題×英語教育を記事にします。教員をしながらBetterEducation@群馬にてワークショップ活動を行っています。

留学の勧め

 

4ヶ月間の留学期間でしたが振り返っていると長いようで短かったです。内容が濃く、学びあり、出会いありで非常に充実した日々でした😊

実は留学に行こうと決めたのは大学3年生の夏前で、入学時は留学なんて行くつもりはありませんでした。兄弟が多く経済的にも決してゆとりがある家庭ではなかったからです。

ですが今は留学という決断をして本当に良かったと思っています。フィンランドでのこの4ヶ月間で自分が何をやりたいのいか、どんなキャリアを歩んでいきたいか再確認し、昇華できました。

留学は大きく成長しうる機会になり得ます。特に大学生は時間があるのでぜひお勧めします。

 

そこで、今回のブログは、留学の勧めと、題して約半年間の留学を終えた上で、

留学がなぜおすすめか?留学を最大化するにはどうすればいいのかについて、自身の振り返りを含め、話していきます。

*ここから先は完全に僕の見解です。ご了承ください。

 

なぜ留学がお勧めか?

  • コンフォートゾーンの外に出れる

コンフォートゾーンは文字通り自分にとって居心地のいい場所ですが、このゾーンに留まる限り成長は見込めないと思っています。コンフォートゾーンを飛び出し、辛い体験や悔しい思いをして徐々にそのゾーンが広がっていき、自分のできることが増えていきます。

海外に行っていつも一緒にいる友達が少ない、またはいない、食文化、人との距離感、言語が日本と異なる環境に身を投じることで必然的にコンフォートゾーンから出ることになります。海外に出ると自分が成長できるスペースがたくさんあるのです。

 

  • 出会い

自分とは異なる文化で生きてきた人、異なる思想、信念を持つ人との出会いが多いです。外国人に限らず、日本人含めです。

僕の専門は英語教育ですが、留学生の中には音楽教育から教育を改革しようとしてる人がいたら、スポーツの観点から教育向上に繋げうるアイディアを持ってる人もいました。

他国の友人たちとも仲良くなり中には留学後も関係が続きそうな人たちもいます。

こちらで新しくできた友達と語って語りまくることで自分に新しい視点ができたように思います。やはり人から学ぶことって多いんですよね。留学中は出会いが豊富です。素晴らしい出会いがたくさんあり僕は恵まれていたと思います。彼らとの出会いは一生物でしょう。

 

  • 当たり前を疑う

今までの当たり前が当たり前じゃなくなります。

こと学校教育において、伝統的に続けられているけど、果たしてそれは重要なのか?って思うことがたくさんあるのですよ。

マスク、下着は白のみ。授業を圧迫する量の行事。家庭訪問。PTA。制服。などなど。

フィンランドの小学生がピアスをして奇抜な髪型をしているのを見ると日本の学校の校則がバカらしくなってきます。生徒はがんじがらめにしなくても立派に育っていくと思うのです。

自分の中の当たり前、常識がどんどん崩れました。より批判的になれたと思います。

今後本気でアカデミックな分野で活躍していくなら必要な力だと思います。

当たり前を疑う。

 

  • 自分だけの武器

フィンランド教育に関しては日本語でも書籍が多数出ています。その素晴らしさを讃える内容がほとんどですがそれらは本当に本当でしょうか?本で書いてある世界と実際の世界の誤差はないのでしょうか?

僕は教員の労働環境、業務に関して観察調査を行いました。数人の先生方に一日中張り付いてフィールドノートを取り続けました。この調査以外にも学校観察に何度も足を運び、実際に自分が小学生相手に授業を行う機会もありました。4つの学校に赴き、少なくとも10回以上は観察させていただきました。

僕の感想としては、実際のフィンランドの学校は日本で語られている理想郷とは誤差があります。特に日本人からしたらかなり賛否が分かれる教育だと思います。ただ、個人的には、フィンランドは素晴らしい教育システムを確立してると思います。僕は日本でもフィンランドのような教育を目指していくべきだと思います。PISAの順位はおそらく落ちるでしょう。でもそんな点数より、生徒の学びの姿勢が圧倒的に違って見えました。(学校差、クラス差はあるとおもいますが。)

フィンランドに約半年滞在するという利点を生かし、他の誰もが得ていない経験を僕は持っています。僕だけの学びを確立し、自身をよりユニークにできたと思います。僕だけの武器を得ました。これが留学の中で1番大きい成果だと思います。

ちなみに、僕の体験をシェアするために1/30に大学でプレゼンを行います。神田外語大生で興味のある方は是非😊

 

留学を最大化するには

留学を終えてみて、こうしておけばよかったと思うことがたくさんあります。もしこれらを出来ていたならフィンランドでの学びの質がさらに高まっていたでしょう。嘆いていてもしょうがないので現在留学中の人、これから留学に来る人のためにアドバイスです。

 

  • 日本でできる英語の勉強は全てやっておく

海外の「大学」で勉強できるのはとても貴重です。僕の中の大学の定義は、アカデミックな知識、体験、そして自分の興味、好奇心を探求できる人生で最も自由な期間、です。

そのため、個人的には英語の授業を取りすぎるのはもったいないなあという思いがあります。もちろん留学の目的は人それぞれですので、これはあくまで僕個人の意見です。

ただ、英語に関しては日本でもかなりあがると思います。スピーキングも例外ではありません。

スピーキング練習したいなら独り言をすればいいし、バイトのお金でオンライン英会話やればいいし、今なら世界中の人と無料でチャットできるアプリもあります。ネットがこれだけ充実し、国と国との境目が溶けてきています。簡単に日本国外にアクセスできます。

リスニングだってYoutube使えばいいし、TOEFLやIELTS教材も充実してます。

根気と継続さえできれば日本でも英語はかなり上がります。

外大だから〜と言われるかもしれませんが、外大でも上位層の学生ははめちゃくちゃ努力してる期間が必ずあります。大学の講義受けてるだけでは全然英語力なんか上がりません。

僕の友人は4年間毎朝7時に大学へ行き、図書館が閉まるまで勉強してます。本を数十冊、いや数百冊も読み、時には窓から放り投げたくなると言っていました。

僕の後悔は彼のように愚直に勉強していなかったことです。自分が楽しいと思うことしかやっていなかったので単語力、リスニング力が留学中ネックになってしまいました。そのせいで講義内容がイマイチ把握できないこともありました。もっと勉強してからくればよかったなぁと強く思います。

 

  • 学びたいことを明確に

これが留学前にあるかでスタートが変わります。学びたいことが明確なら、留学前にその分野について日本で勉強できますよね。予備知識がないと半年、1年の留学では学びの質が高まらないと思います。英語に関してもそうですが、基本的に日本でやれることはやっておくべきです。フィンランド教育に興味があるなら基本的な体系知識は必要なので本を読んで対策ができます。僕はある程度学びたい内容が決まってたので事前に本を読むことができました。今となってはそれが生きています。読み物から学べることを学んでいたおかげで観察調査に踏み出せたというのはあるかもしれません。

 

  • その国で学べることを明確化

学びたい内容が明確化しているとどの国に留学すればいいか定まります。僕がアメリカやカナダといったメジャーな留学先を選択しなかったのは、非英語ネイティブ相手にCLILという英語教授法をどのように施せばいいかを学びたかったからです。(留学中、興味が多少変わりましたが。)

なぜフィンランドに行くのか?なぜドイツなのか?なぜアメリカなのか?その国で何を学べるのか?何を学ぶと貴重なのか?

ここを留学先を選定する段階で見れてるといいですね。

 

まとめ

最後に、交換留学は可能なら1年をお勧めします。

僕の場合、半年でやっと授業での学生、先生の役割、求められている学生像に気がつきました。あと半年いれるのならそれらを踏まえ、それぞれの講義の準備をより正しくできたのではないかなーと思います。

大学生活の集大成と思っていた留学。終わってみるとむしろこれは今後の長い人生の始まりだったかのように思います。

もっともっとがんばるぞい‼️